時には優しく、時には厳しく 日々思ったことを綴っています
by zopf-rie
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波瀾万丈
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今回、初の試みはサンドイッチとデニッシュペストリーの出店でした。
鮮度が要求される商品は遠く離れた名古屋には運べませんので、現地での製造を試みました。
大量のパンを運び入れ販売するのもいつもと違った事で大変なことでしたが、サンドとペストリーの組み立てが加わったので一層作業は繁雑になり、少ないスタッフで実行するのは、それはもう準備は大変なものでした。
そうして迎えた本番。

1日目
お客様のお買い上げスピードに製造はついて行けず、店頭は欠品状態が続きました。
たまに出来上がっても、作った商品と売れた商品が合わずタイミングを外して行きました。
私ははやる気持ちを抑えて、その様子を黙って見ていました。なぜなら、Zopfに居たら出来ている事だったからです。

2日目
私は期待していました。
「今日の作戦は?」そんな問いかけをチームリーダにして、どう改善して来るか心待ちにしていたのです。しかし2日目は1日目と変わらず過ぎて行ってしまいました。
それどころか、なんとした事かブーススタッフの緊張感は消えて行ったのです。
私はなんとも皮肉なものだと思いました。お客様が沢山来て下さり、沢山パンが売れて行く事が、こんな悲しい事を引き起こすと思わなかったからです。
おかしな事を言うかと思うかもしれませんが、ではもしパンが全く売れなかったらスタッフはどうだったかです。
「どうやってこの山積みのパンを売って行こうか?」そう言う気持がすぐに芽生え、必死にパンを売ったでしょう。本店で頑張っている同僚達の顔を思い出したかも知れません。「売り切るには」そう頑張った事だと思います。そうなればお客様の顔を覗き込んで「このパンはいかがですか?」そん問い掛けもしたし、一生懸命パンの説明もした事でしょう。
ところが飛ぶように売れて行くパンを前に、スタッフはすっかり安心し切って行きました。サンドが不足している事もペストリーが届かないことも関心がないのです。
ただ作業に没頭するだけに終ったのです。

「なんの為に来たのか?ここにあるパンが無くなればそれでいいのか?もう1度よく考えなさい!」私は厳しく言いました。
「お客様の顔を見ている?」そうも問いました。「ハイ!」と答えるスタッフに「本当に?」とまで問いただしました。
ほぼ完売状態になっても、終了せず店にスタッフを残しブースに立たせ続けました。

3日目、私は厨房に入りました。
そこで見たのはバタバタとただただ一生懸命製造に没頭するスタッフの姿でした。
けれども全てが見当違いで、まるで見えていません。私はがっかりしました。しかし催事は1週間、のんびりしてたら終わってしまいますから、私は厨房で商品を作ることにしました。その勢いにスタッフは戸惑ったような顔をしていましたが、とにかく作り続けグングンと製造量を伸ばす、結果を表すしかないと作り続けました。

4日目
「どう? 2日目までと3日目は違うでしょ?」聞きました。スタッフはうなずきました。
「どこが違うか分かっている?あなたと私の違いよ?」問いました。

その時 こんな事件も起こりました。
無造作に置かれたダンボールの中から、いつ製造のパンか解らないパンが見つかったのです。
「一体いつのパンなの?」私は厳しく追求をしました。こんな事態は本店では有り得ない事だからです。
すると誰もが分からないと言うではありませんか。分からないわけなんか絶対ないのに。私は怒りを爆発しました。
だって こうやって誰もが無責任、人のせいにもしない代わりに自分のせいとも思わない便利な生き方をしているんだと解るからです。優しいようで、残酷な付き合いをしているものだと私は言ってやりました。たった一言「ここにパンがあるよ〜」っと声をかけていたら、決して忘れ去られなかったはずだからです。
「聞かなかった私がいけないんです」スタッフはなおもそんな事を言いましたが「そうだろうか?こんなに忙しい催事の最中「声をかけておかなければいけない」と思うものじゃないだろうか?チームならするでしょう?」「それにもしこの不明なパンがお客様の元に流れるような事になったら?そう心配する気持は無いの?」「使命感はないの?」「思いやりは無いの?」私は責めたてました。
スタッフは黙り込みました。
「3日目に製造量をあげられたのは、ただ私の製造のスピードが速かっただけではないでしょう。むしろ作るスピードはあなたの方が早いはず。でも私はブースの状況を聞き続き、時には自分でも見に行ってタイミングの良い品を作るようにしたから売り上げがグンとあがった、そうだよね?その差だよね?」話を続けました。
「同じ釜の飯を食う仲間になりながら、どうして「今日の私の製造はうまく行っていた?」っと同僚に聞くことができないのか?逆に「今日はこのタイミングが悪かったね」っと言ってもらえないの? 不思議でならないよね。同じホテルの泊まり、こんなに長い時間一緒にいても、今日1日の仕事の話をしない明日の相談もしない、なんとも哀れな関係だと思わずにいられないよ。あなたは「自分が悪い」と言えば責任が取れたと思うかも知れないけれど、私から見たら〜全く無責任なお子ちゃまだね、問題は解決してやしないし同じ事は繰り返されるだろうからだよ。これは決して良いことでは無いだろう?じゃあ あなたはそうやって一生「自分がいけないの」と思い続けて終るだけでいいの?私は嫌だね、毎日毎日箱の中にパンが残ってないか皆に聞くだけの仕事なんか、まっぴらだよ。」スタッフはホロホロと泣きました。
「何がしたくてZOPFに居るのか?」全員に問いました。
催事催事と騒いでいるけれど、ZOPFに居るのと全く変わらない。ZOPFをここで再現するのが私達の仕事だろう?
そうZOPFでは、サンドイッチやペストリーが無くなりそうになれば、販売のスタッフが声をかけるぐらい、いつもの事なんですよ。タカシマヤさんを揺るがした大失敗も、いつもZOPFでは簡単に出来ている事でした。それが出来なかった(起こしてはいけないけど)凡ミスだったんです。
「チームが機能していない」それがまざまざと露呈している。
もちろん私の責任は重いと思っていました。そこを認め、だからこそ、ここで変わらなかったらダメだよっと言いました。

5日目
スタッフは変わりました。
ブースから「次はこれを作ってください!」タイミングよく声がかかるようになりました。互いに状況を伝え合い、手が空けば製造の手伝いに飛んで来ます。
そうして当初の予定量より多いサンドとペストリーを作り切って行きました。
製造のスタッフは息を切らし「やった!作り切った。気持ちいい!!」と飛び切りの笑顔で言いました。
仕事の風をつかみ、風に乗って仕事することの楽しさ商売の面白さを知った瞬間でした。

私もまた目的が果たせたと、ホッとした瞬間でもありました。
そしてゼネレーションギャップと言うのは、決して若者の方が悪い訳では無いですね〜、私も彼らに歩み寄ろうとしていなかったと反省をしていました。

と、
話はだいぶ長くなり、まるで武勇伝のようにカッコ良くまとめつつありますが、、本当に「ぶつくさ」したい事は、ごめんなさい この先です。

このように商売の風をつかみ取り楽しさを知って「本当の仕事」を理解できる者は少ないです。
もしかしたら、パン屋を既にやっている者でも、つかみ切れていない事があるかもしれません。
これは年代問わず、また時代を問わずで、残念なことにZOPFの中にもまだまだ感じていない者は居ることでしょう。
でも、ここを知らないとパン屋は成り立たないと私は思っていますし、それをスタッフ全員に伝え切りたいと日々思い続けています。なので今回の催事には、あえて乗り切れていないスタッフを選抜し、私は手塩にかけようと思って連れて行きました。
それが私への課題でプレッシャーでした。そんな私を見て店長は「それでなくても大変なのに背負い込むのが好きだよね〜」っと笑っていました。そして選抜されて喜んでいるスタッフに「お前達は、りえの恐ろしさを知らないな」などと耳打ちしていました。
Ψ(`∀´#)  

私達はZOPFのスタッフに、パン屋としてのノウハウを教えるのは基より、面白さ楽しさを伝えたいといつも思ってきました。
それが解らずして、仕事の喜びは味わえないと思うからでもあります。
店長からは、その豪快さと根っから自分も楽しもうとする天真爛漫さを学んで欲しいと願っています。
私は性格が激しいから、つい突き詰めて責めたててしまう事しか出来ないけれど、考えて考えて頭を使っていかなければ出来ないのもまたパン屋の仕事だと解って欲しいと願っています。
そうやって、ZOPFは今に至りましたから。
しかし、人間には限界があります(笑)
元気が無いスタッフを元気に乗せて行くのは疲れるものです。悟らせるのは骨が折れるものでもあります(笑)。
せめて朝は元気に「おはようございます!」っと言うとか、自分のテンッションは常にアゲアゲで行くぐらいは出来ないとねというのは、ここなんですよ。「なんとかしてやろう」と言う気すら失せるでしょ?!って事です。
無難に過ごそうと思うばかりに、貧乏くじを引く人生を歩みかねない、そんな事実を真剣に知らなければいけません。
おとなしいスタッフは確実に増えています。「ゆとり世代」は「やる気のない時代」と言われたりしていますが、賢く立ち回る事ばかりを考えて、失敗を恐れ無難に過ごす方が美徳とばかり考える風習が根を張って来たように思います。
でも、本当にそうでしょうか?
私のように運の悪い性分は、無駄に転がり必要以上につまづきます。今回の催事でも、とにかく色んな問題が起こり、常に悩まされていました。
でも絶対に起き上がればいいだけなんですよ!
七転び八起き。100転び101起きでもいいさ。
そこから見えて来るものは、転がった者にしか見えない唯一無二の物だと思えます。

泣かされたスタッフは、今日ZOPFに行くと見違えるように元気に働いていました。
「おはよう!」
「おはようございます!」その元気な返事が、とてもうれしかったです。
by zopf-rie | 2013-02-01 19:51
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