昨年ウィーンでお世話になった舟田先生が、オーストリアのパン職人を連れてZOPFにお越しになった。青梅の森で本場の釜(薪で焼く石釜)でパンを焼くために、オーストリアから招いたのだという。ご夫婦でパン店を経営していて、ご主人は街で有名な腕の立つパン職人、そして奥さまは利発なマダム(=パン店の店先で店を仕切っている販売員の事、大抵がオーナーシェフの奥さまなので、そのまま直訳だけどねw「マダム」と呼ばれる)だと言う。店をスタッフに任せ、子供置いて1ヶ月日本に滞在して、薪釜の使い方と本場のパンを伝授するのだと言う。
お土産に今朝焼いたパンを持って来てくれたと言うので、ZOPFのスタッフを呼び集めて、みんなで頂く事になった。
先生は「とてもこの二人は、ZOPFさんに(私たちの事)に似てるのよ〜」と説明する。そんな側で、パンを切り分けていた店長がパンを変な方向で切ろうとしたら、それをつかさず見ていたマダムからぴしっと一言か飛んだ。「向きが違うわよ=」(←ドイツ語だったけどたぶんこう言った ハズ)。「層状になっているパンだから、層が綺麗に見えるようにスライスしなきゃダメでしょ〜(独)」と。
みんなで大笑いになった。
私もつかさず「ほらね〜どこのマダムもこうよ〜分かった〜?」と偉そうに言ってみせると、スタッフは大きくうなずいて、国境なんて無いパンの世界=共通するパン屋の在り方を実感した様だった(大笑)。